前回の続きで、今回は赤十字救急法救急員養成講習です。
初回はこちら
【学科講習】
2日目の午前中は学科講習です。テキストを用いながら、さまざまなケガや病気についての知識をつけていきます。初日よりはマシですが、今回もかなりの駆け足でした。
ただ、重要なポイントは今回もしっかりと教えてくれるので、マーカー等ひいておきましょう。最終試験はだいたいそこから出ます。
【実技講習・2日目】
昼休みを挟んで午後からは実技講習です。
傷の手当、骨折の手当ということですが、ほとんど終始三角巾の練習です。
三角巾のたたみ方、折り方などから始まって、頭頂部、耳、手、足、鎖骨骨折など、さまざまな部位を三角巾で固定していきます。
テキストにもイラストはたくさんあるので、家で復習できないこともないですが、テキストでは何回折るかなどがわかりにくいので、不明点があれば必ずその場で指導員に聞いて確認しておきましょう。
2日目はひたすら練習したあとは、特に試験などはなく終了となります。
【実技講習・3日目】
3日目は学科講習はありません。実技講習と試験のみです。
担架や毛布を使った搬送の方法などを中心に練習します。
これは最終試験には出ませんので、そういう意味では気楽にできます。
ただ、実際に人を毛布で持ち上げて運んだりするので、落とさないように緊張感は三角巾の練習とはけた違いです。
試験に向けて三角巾の結び方の総復習もしてくれました。
【総合実技】
午後には総合実技です。これは試験ではありませんが、今まで学んだことすべてを使って演習を行います。
受講者の中から何人かが負傷者役となり、会場が地震の被害にあったという想定で行います。負傷者役以外はいったん部屋の外に出ます。その間に、負傷者役は設定を伝えられたり、演技指導を行われていたようです。
一通り準備ができたら、部屋に入っていきます。このときは、災害現場という設定なので、天井崩落の危険性などがないか確認しながら入りましょう。後で絶対指摘されます。
机やいすが散乱していたりする中、負傷者役が倒れています。
特に誰を助けろなどの指示はないので、各自で近づいていって手当をします。
重症そうな人のところにはたくさん集まります。
手持ちの三角巾などだけで対処できればすぐ処置を行い、担架等が必要であれば、災害対策本部に借りに行きます。
この対策本部がなかなか物を貸してくれない曲者です。実際に災害が起こったら当然の事なんですが、資材は限られているので、しっかりと状況報告をして必要だと判断されなかったら貸してくれません。
「ケガをしている人がいるので担架を貸してください」
では貸してくれないので、しっかりと状況や症状を把握して、説明できる状態になってから借りに行きましょう。
処置が終わったら、部屋の外の安全な場所(指導員が控えている)まで負傷者役を搬送したら、そこで指導員からのコメントをもらって終了です。
これを2セットやります。2回目は会場がさらに大惨事(机がちらかりまくってる)になっているうえ、本部の対応がさらに厳しくなっています。
【実技試験】
その後は実技試験が始まります。
基礎講習のときとは違って、各ペアに試験官はつきません。
全体を3グループに分けて、それぞれに採点官が一人ずつ付きます。
全体を統括している試験官が、ケガの部位を伝えて時間をはかります。
開始の合図で処置をはじめ、終わりの合図で手を止めます。
そのあとに採点担当が1ペアずつ確認して、三角巾の結び方や締まり具合を確認していきます。
終わって周りを見回して自分のが間違っていたとしても触れることはできません。未完成だったとしても同じです。
採点官がほどいていいですと言うまで何もできないので、失敗しているとなかなかつらい時間を過ごすことになります。
採点はしっかりとできていたら非常に簡単なチェックで終わります。
未完成も簡単にチェックが終わります。
中途半場にできているように見えるけど、怪しいものは念入りにチェックされていました。
【学科試験】
実技試験が終わるとまた全員で机を出して学科試験です。
基礎講習と比べると格段に難しいです。
基礎講習の試験は4択でしたが、今回の試験は記述もあります。
どんな問題が出たかは書きませんが、3日間の講習で指導員が重要だと言っていたポイントについては、「記述で」答えられるようにしておきましょう。
試験は途中退室可能ですが、最後に受講証の配布などがありますので、解散ではありません。途中退室した場合は、廊下で待機して終わり次第呼び戻されます。
受講者は60人以上いたと思いますが、途中退室は10人ほどしかいませんでした。
試験時間終了後には、今後の説明があります。
基礎講習のときとは違い、採点は本部に送ってするみたいです。
結果は、年末年始を挟むので少し遅くなります、ということでした。
また、合否にかかわらず、受講したということは証明してもらえますので、その場で受講証をもらいました。(この受講証も、防災士の特例には使えません)
これをもらったら、赤十字の活動についてのビデオを見て、募金のお願いがあって解散です。
三日間なかなか大変でした。ボリューム感満点の講習でした。
これだけの講習をテキストや道具の実費の3000円程でできるのは、ボランティアの指導員のみなさんの協力があってこそのものだと思います。
幼児安全法や水上安全法など、対象を特化した講習も他にも行われていますので、機会があればうけてみようかと思います。
【認定証】
1月中旬発送ということでしたが、8日発送で送られてきました。
1枚目の赤十字ベーシックライフサポーターは基礎講習の合格証です。
2枚目が赤十字救急法救急員の合格証です。
無事に合格していました。
不合格の場合は、1枚目の基礎講習の合格証のみが送られてくるようです。
支部によってはラミネートされていたりするようですが、大阪府はぺらぺらの紙です。
というか、まわりにミシン目が入っているので、プリンタで名刺を作る用の紙をつかっていると思います。
身分証明に使ったり持ち歩いたりするものではないですし、何よりお金をあまり払っていないので経費削減は当然だと思いますが、少しさびしいものです。
救急員は今まで有効期限があって更新制だったんですが、今年から更新講習はじっしされなくなります。有効期限が切れたらまた最初から受講しなおしです。
救急法は人工呼吸関係とか、たまに見直しがされるし、使わなければ忘れていくので、やはり数年に一回は練習すべきですね。
今回は防災士の特例のために赤十字を選びましたが、いろいろな方法がありますので、次回講習を受けるときは、消防署の上級救命講習なども検討してみたいと思います。
防災士については、なぜか日赤特例が10月~3月くらいにしかやっていないようなので、取得するにしてもかなり先になりそうです。